特別養護老人ホームが空きがない？特養に入る方法は？

A:特別養護老人ホームの入居を希望されている方はとても多く、現在日本全国で40万名近いという状況です。

早く申し込んだ方が有利かといったらそんなことはなく、より緊急度が高い希望者から優先されていきますので、何年も待機するということも珍しくありません。

ケアマネージャー（介護支援専門員・ケアマネ）に相談をして、1日でも早く入居するにはどんな方法があるかなど、ケアプランを立ててもらってはみていかがでしょう。

お住まいのエリアにあるNPO法人や地域包括支援センター、役所、自治体の福祉課など、相談窓口があれば問い合わせて利用してみてください。

いくつか特別養護老人ホームの空きがない場合の対策についてまとめてみました。

・ショートステイを活用する

特別養護老人ホームの入居が決まるまで、あらかじめ期限が示されているわけではないので漠然と長く感じるかもしれません。

この方法はもしかしたら緊急性が高くないと判断されてしまうかもしれないのですが、民間企業が運営している有料老人ホームにショートステイをし、ご家族の負担を減らすという手段もあります。

利用される場合は、申し込んでいる特別養護老人ホームに民間老人ホームのショートステイ利用を相談することで、優先順位が後回しになることを防げるかもしれません。

民間の老人ホームというと高額なイメージがありますが、比較的安いところも以前より増えてきました。

・住所だけ親戚の住まいに移す

特別養護老人ホームの待機人数は、地域によって違います。

インターネットで調べてみると、その地域の各エリアでどのくらいの方が待機されているかわかります。

申し込み順で入居できるわけではないといっても、待っている人が少ない方が早く入れるはずです。

人数が少ない地域に住んでいる親戚がいれば、住所だけ移して申し込んでみてはいかがでしょう。

特別養護老人ホームは現在も新しく建てられているところがありますし、複数に申し込んでいた方の入居が決まれば、一人キャンセルがでますので、順番が早くなります。

いずれにしても、専門知識がない家族などで悩むより、ケアマネージャーなどにアドバイスをもらった方が、いい知恵がでるはずです。

A: 特別養護老人ホームは、健康状態が重度の高齢者の方から優先的に入居できる介護施設です。

地方自治体などの公的機関が運営をしており、特別養護老人ホームに申し込みをしてもすぐに入居できる方は少なく、中には何年も待っているという方が少なくない状況です。

終身制の介護施設なので、途中で介護度が増したから退去してくださいといわれる心配がなく、症状が深刻な高齢者の方にとっては終の棲家になることもあります。

そのような施設ですから、まだ自宅で療養できる方や自立できてピンピンしている方が入居の申し込みをしてすぐに住み始めたとすると、何十年もその部屋が埋まった状態になります。

ここからは推測なのですが、特別養護老人ホームは本当に介護が必要な方を優先している施設であり、元気な高齢者の方で部屋が埋まっていては緊急に助けが必要な方が入居できなくなってしまうことを避けなければならないはずです。

そうならないように、比較的まだ24時間体制の介護が必要ない方、自宅でも療養が続けられる方は、入居の順番があとになるということなのではないでしょうか。

特別養護老人ホームの空きが見つからない場合は一時的に入居できる有料老人ホームは、入居一時金と呼ばれる初期費用が0円のところを探されてはいかがでしょう。

入居一時金がかからなければ、毎月の月額料金だけですみますので、短期間で退去する場合に経済的な負担を抑えられます。

実際に、高齢者のご家族が退院をしてそのまま入れる住居をお探しの場合に、入居一時金無料の有料老人ホームは利用されています。

ほとんどの場合、特別養護老人ホームに申し込んでからすぐに空きがでるということはなかなかないのが現状です。

特別養護老人ホームに入居できるまでの期間限定で、入居一時金0円の有料老人ホームを利用している方は多くいらっしゃいます。

「施設を度々移ることは本人にとって良くないとかもある」とお考えのことですが、精神的な負担を考慮して、ご自宅からできるだけ近い距離のところを探されてはいかがでしょう。

なにかあったときは、ご家族がすぐに駆けつけられるとわかっていれば、大きな安心感につながります。

有料老人ホームにもいろいろな種類があるのですが、住宅型有料老人ホームでしたら入居者の方が自由に外へ行き来しやすいので、お母様やご家族に会いに行きやすいはずです。

介護付有料老人ホームの場合は、入居者が自由に外部に出入りしにくくなります。

ご自宅から距離が近ければ、お父様ご本人も土地勘がおありでしょうから、全く馴染みのない地域に引っ越すより気持ちがラクだと思います。

・入居一時金とは

入居一時金は入居金と呼ばれることもあり、有料老人ホーム特有の初期費用です。

0円から数千万円、中には1億円以上などと幅広くあります。

0円ならタダかというと、そうではありません。

月額費用に分散されるので、入居一時金がかかる有料老人ホームの方が月額の出費は安くなります。

毎月支払う費用の一部を月々に分配するか、入居一時金という形で最初にまとめて支払うかという選択になります。

それぞれのマネープランに応じて、選ぶ必要があります。

・入居一時金が高いほどサービスは充実？

月額費用が高くなりますので、最終的には支払うことになります。

入居一時金が高額なほど、サービスや待遇が充実していたり、施設が立派かと思いがちですが、直接は関係がないので気をつけてください。

サービスや施設などの充実度は、実際に見学に行ったり、不明点は直接質問をして確認することが大切ですよ。

一般的に、初期費用として支払った入居一時金は、有料老人ホームに転居したときに一部が償却され、施設によってさまざまですが3年から15年の間に全額が償却されます。

有料老人ホームに引っ越してから一般的に90日以内に退去すると、住んでいた期間中に利用したサービス料などを引いた金額が戻ってきます。

最近の傾向として、一カ所の有料老人ホーム内にもいくつかの支払方法から選べるところが多くなってきていますから、興味があるところが見つかったら確認してみてください。